肘折温泉。
あまり聞いたことのない温泉かもしれません。
住所は山形県最上郡大蔵村。
霊峰月山の広大な景色を背景に、最上川へとつらなる銅山川が流れる、
まさに山奥の隠れ里といった風情の温泉街です。
開湯以来1200円年もの歴史を持っていますが、
都市部からクルマで行くとなるとかなりの長旅になるので、いまだ知る人ぞ知る存在となっています。
肘折温泉という名前は、平安時代にこの地に住んでいた老僧が崖から落ちて肘を折った際に、温泉につかって治した、という伝説からつけられたとのこと。
ナトリウムや炭酸水素といったイオン、炭酸ガス成分などを多く含有しているため、
リウマチ、神経痛、肩こり、皮膚病などに効果があるといわれています。
わたしがもっとも好きな宿は、温泉街から少し離れた
ダムのそばにある葉山館という旅館です。
大正2年に建てられた本館の建物は、
現在では手が加えられてかなり綺麗になっていますが、
ひと昔前までは珍しいかやぶき屋根を残していたそうです
(旅館のなかには、そのころの風情あふれる姿を偲ばせる写真が飾られています)。
お風呂は決して広くはありません。
昔ながらのアットホームな温泉といったところ。
地元で取れた山菜を使った料理は、ほんとうにみずみずしくて、
ふだん山菜料理なんか食べないよ、という方にもぜひ味わってほしいおいしさ。
また、近所にあるだんご屋(お風呂の窓から見えます)で食べる
ごまだんごは絶品なので、ぜひ足を運んでみてください。
ダムの横から舗装されていない山道を川の上流めざして歩いていくと、
石抱温泉という究極の露天風呂があります。
山のなかにぽっかりと大きな水溜りのようにあるこの温泉。
炭酸泉で体が浮いてしまうため、それをふせぐために
石を抱いて入ることからこのような名前で呼ばれているそうです。
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